Help Ⅲ(完)

第十二幕:過去の鎖 /記憶の断片




目を開けた先に居たのは、ミルクティー色の髪をした、カフェオレ色の瞳がどこか不気味にも見える男の子だった。




「起きた?」




声はまだ声変わりしてない少年みたいな可愛い感じ。

顔だって、まだ幼さの残るふにふにしたほっぺが愛らしくて、おもわず抱きしめたくなる。

もしも弟がいるとすれば、こんな子が良いなぁって率直に思えるような子だ。





……弟?

あれ? 私、弟……いないんだっけ? あれ。いるんだったっけ……?




思い出そうとすればズキンッと頭の奥の方が痛んで、酷い眩暈に襲われた。

こめかみあたりを押さえて目を閉じる。




「大丈夫? 華凜」


「……大丈夫。…………カリン?」




呼ばれた名前に違和感を覚えた。


パッと目を見開いて体を起こす。





白いシーツに白い部屋。何にもない部屋。

病院……だろうか。



どうして私はこんなところに……





ズキンッ!


思い出そうとすれば、再び割れるような痛みが頭を襲ってきて、ぎゅっと目を閉じて奥歯を噛みしめた。




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