Help Ⅳ(完)

第十五幕:追い詰められた心 /迫りくる恐怖





あっというまに気温も涼しくなって、むしろちょっと肌寒いと思う事すらある時期になった。

自宅に戻ろうという気はすっかりなくなってしまって、真雪くんの家から学校に通い、常に周りに気を配り、いかにしてこの拘束から逃げ出すか考えていたとある週末だった。







いつものように真雪くんと学校を出て、スーパーに寄って、今日の晩御飯を考えながら「夫婦か!」ってノリで買いものをしていた。

その間、私はアレが欲しいコレがほしいって子供みたいにお菓子をおねだりして真雪くんに怒られるのもいつものこととさえ思えてきた私達が食材を両手に家に辿り着くと、珍しく、真雪くんの部屋には先客がいた。





といっても、この部屋の鍵は真雪くんと私とひーくんしか持っていないわけだから、ひーくんが先に帰っているんだろうことは鍵の開いたままの玄関を見て悟った。


でも、脱ぎ散らかされた3足のスニーカーに酷い違和感を覚えてしまった。




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