Help Ⅳ(完)

第十四幕:裏切りの連鎖 /安全地帯






「行ってらっしゃい」



にっこり微笑んだグリーンアイに、歪な笑みを浮かべた私が映った。

それを見た彼がクスリと笑い、私を抱きしめる。


力強い腕に抱擁されて、ドキンッと心臓が高鳴る。





「そんな寂しそうな顔しないの。4泊5日の修学旅行、楽しんでおいで。その間に、すべて終わらせておくから」


「ひーくん……」




体を離して彼を見上げる。

制服の胸あたりのシャツをギュッと握りしめていると、彼がさらに笑みを深めた。




「なぁに、カーリー。心配してるの? 俺、こう見えて強いから安心して」





──そうじゃない。

そうじゃないの。





そう思うのに、何も言えない。







ただ、脳裏に在り続ける節南さんの顔が何度も弾丸で撃ち抜かれ、その度に胸が痛くなる。

そして、この気持ちがひーくんたちに対する裏切りに思えて、自分自身が嫌になるのだ。





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