Help Ⅳ(完)

第十六幕:裏切りの涙 /バッドタイミング





「学校?」



それは、衝撃的な夜から3日経った日だった。

節南さんに突然言われた言葉を復唱すると、彼は静かに頷いた。



朝食を取りながらそっと彼に視線を寄越すと、小さく口を開いて説明してくれる。





「下の奴らにしばらく見張らせたけど、お前の学校にあのクソチビは現れてねぇ。……行くか?」


「…………うん。行く」





返事しておきながら、もう手遅れかもしれないと感じた。

だって、私、休みすぎてる。もしかしたらもう出席日数が足りなくなってるかも。


でも、その答えを知るためにも学校に行かなきゃ。勉強は絶対もう分からなくなってるからテスト受けても赤点まみれでやっぱり留年の危機かもしれないけど。





毎日ここでしずかに過ごし、ジュリエットの曲ばかり聴いてるよりは気晴らしになるかもしれない。





「学校、行きたい。行っても良いの?」


「……送り迎えは、俺がする。もしクソチビを見たら、真っ先に連絡して来い。そして、逃げろ」


「……うん」




言われなくても、そのつもり。

もし真雪くんに出会って、捕まってしまったら私は彼から逃げられないだろうし、逃げたいって気持ちもなくなると思う。

また真雪くんと、ひーくん達と過ごしたいって思っちゃうから、絶対に会わないようにしなきゃ。



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