Help Ⅴ(完)

第十九幕:幸せの不安 /支配





「さて」




まだ涙を流しながら、目を真っ赤にしてしゃくりあげる私を抱きしめたまま、ひーくんが振り返った。




そこにいたのは、苦しげに地面に這いつくばったミカちゃん。

血を流してボロボロの姿を見た瞬間、一気に現実に引き戻されて、慌てて彼女に駆け寄る。





のを、ひーくんの力強い腕は許さなかった。






先ほど不良達を見ていたような冷たいまなざしでミカちゃんを見下ろした彼。

ゾッとするほど恐ろしくて、距離を取りたくなった。





抱きしめてくれてる腕を叩いてその意を表明するけど、ひーくんは薄っすら笑みを浮かべて整然たる態度で彼女を見下ろすだけ。



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