Help Ⅴ(完)

第十九幕:幸せの不安 /憎しみの炎







「じゃあ、せっかく来てくれたし……ルミも、相談、乗ってくれるかな……?」





未だ、いつまでもルミの存在を納得しないミカちゃんと真雪くんは放っておいて上目づかいで問うと、彼女は「もっちろん」って真っ赤な唇に弧を描かせた。

ナイ胸を自信満々に張って「なんでも言いなさい」って言う姿は勇ましくもあって、心強い。




自然と口が軽くなった気がして、彼女の登場が私の心を落ち着かせる良い薬になったのだと思うととてもありがたい。


本当、ルミ様様だよ。そして、私を心配してくれたひーくん様様って感じ。





私は体をこわばらせてルミと伊吹さんを観察し続けている真雪くんの手からイヤホンをひったくると、彼の耳にはめ込んでウォークマンを再生させる。

周りに漏れ出る爆音にビクッと体を揺らした彼は腹立たしげに私を睨んできたけど、アカンベーをして視線をそらした。




唇を尖らせて気に食わない様子の彼。

けれどすぐに、再びおとなしく本に視線を落としてくれたから、私の意思を尊重して信じてくれてる真雪くんの優しさに、やっぱり胸が熱くなった──



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