Help -After- (完)

第十九話:ヤキモチ





佳那汰はお正月からは毎日真雪くんの部屋に顔を出すようになった。

だから私もまた真雪くんの部屋に通うことにした。





ひーくんは塾の追い込みが激しさを増していて毎日勉強ざんまい。

試験まであと2週間弱。

それさえ終われば落ち着けるってひーくんは言っていた。






「ていうかさぁ、羽叶のやつ相変わらずめんどくせぇのな」


「それ、どういう意味?」




佳那汰の買ってきた焼き芋を食べながら首を傾げる。

焼き芋って美味しいけど、当たり外れ激しいよね。パサついてるのもあればとろっとした黄金の芋もあるし。

皮も柔らかいものもあれば、パサついてて美味しくないのもある。



この焼き芋は、中身は柔らかくてむしろトロトロで甘くてとても美味しいけど、皮と分離しすぎているから、皮は残すことにした。

どうせなら甘いところだけ食べたいもんね!





パリパリめくりながら下の力だけで芋を咀嚼していると、佳那汰も皮をむきながら口を開いた。





「久しぶりに華凛といちゃついてるとこ見たけど、溺愛って感じ」


「いいでしょー」




えへへ、と笑うと、佳那汰が「でもさ」と続けた。




「お前って本当に羽叶のこと好きなの?」


「なっ……!?」


「羽叶ばっかり妬いてベッタリして、ハイハイって受け入れてるだけに見えたけど?」


「好きに決まってんじゃん!バカにしてるの!?」






思わず叫び声をあげながら立ち上がってしまった。




ちょっとこれは心外。

私はひーくんのこと大好きだし、アイシテルし、世界で一番大好きだもん。



そりゃあひーくんは面倒臭いくらいに妬いてベッタリしてすぐに人前でもキスしてくるけどさ。またかぁ、って思っちゃうし、ご機嫌取りも大変って思うけどさ!

そういうめんどくさくて重たいところも好きだもん。愛されてるのが伝わってきて幸せだもん。





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