Help -After- (完)

ラストエピソード







────その獣は、人の心を持たない、凶暴で、悪魔のような存在だった。




他人ひとの心を知らない、ワガママで暴力的で、誰からも恐れられ、畏怖の目で見られ続けた1匹の狼。






私も、こわくて、こわくて。こわくて こわくて こわくて、とにかく こわかった。

こんな悪魔のような人がこの世に存在するなんて信じられなくて、逃げ出したくてたまらなかった。






それでも、どんどん人の心を知っていく彼の優しさは、愛しくて大事にしたかった。

他のみんなにも優しい彼を知って欲しかった。






彼は獣の殻を破って、人間として生まれ変わろうとしていた。








ねぇ、節南さん。

貴方はこわくて恐ろしくて酷すぎる人だったけど。







私は、そんな貴方の優しさが

大好きだったよ────





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