愛の手 【完】

第一幕 /救いの手。




手足が縛られたまま、また違う部屋に移動させられた。



浅葱組と違って、ちょっと洋風の部屋。


女の人向けの部屋。

お母さんが昔使ってた部屋なんだってさ。



「足りないものはなんでもそろえるって、七代目が」

「……」


「おい、シカトかよ」



礼央が扉のとこでわめく。

あたしはめげずに、口を閉ざす。


「なぁ、悪かったって」


「…なにに対して悪かったか、わかってんの?」



イライラする。

礼央に対して、あたしに対して、全部。

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