愛の手 【完】

第一幕 /選択肢のない未来




結局…

若に抱きしめられながら、あたしはヤクザ屋敷へと連れ戻された。



人生初の、お姫様抱っこ。

そのことに気づいたのは、数日経ってからだった。





身よりを失くしてしまい、唯一頼れる場所。

それがすごく、イヤな気分。





「どうした、入れ」


あたしは一室に案内された。

さっき寝てた場所ではなく、屋敷の真ん中らへんに位置する部屋。



説明なく連れてこられても、あたしにはどうしたらイイのかわからなかった。

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