最終話 千古の物語 運命の罪と罰

作者紫ローゼン

バルザックからの依頼で、オーベン同盟国への物資援助を行うことになった。キラン皇子はアヤノを国に残し、たっての希望でミミールを連れて行くことになった。

ミミールに縁談が持ち上がったが、彼女は断固として拒否している。そんな時、オーベルン同盟国のバルザックから物資援助の依頼が来る。キランは綾乃を祖国に残して、ミミールと同行することになった。

 キランが留守の間、ミツンヘイムから疾風犬がやって来て、エノシュ王が病に倒れた事を知る。病に効くトネリコの木を探すため、祖国を後にする。

 そこで肌の赤い人種のトロバーシュと出会う。彼もまたトネリコの木を探しているのだった。その木はティルアンの領地オルコットに自生しているらしいのだ。まさか、そこにアマルシャ王子がいるとは知らなかったが、トロバーシュと王子が争っている隙に逃れて、シノン山を越えてミツンヘイムへと辿り着く。

 キランに祖国で留守番をしているようにと言い含められたのに、出て来てしまった事を詫びようと、オーベルン同盟国に向かう途中、ミミールの罠と暴虐でキランと綾乃の仲は引き裂かれてしまう。

 ミミールの暗躍は度が過ぎて、キランの愛を勝ち取るどころか、ただ憎しみを生んだだけだった。