心月の夜想曲 上弦 【完】

月蝕のようにゆっくりと・・・ /二十二月蝕


結城家と鷹場家の両家の顔合わせの日は、結城さんと私
が初顔合わせをした料亭ではなく、それ以上に格式の高
い高級料亭で行われた。


結城さんのご両親と私の父と母は仕事上で何度か顔を合
わせたことがあり、両家共々緊張した雰囲気は一切なかった。


まるでこの日を待ち侘びていたかのような和やかな雰囲気が座敷中に漂っていた。


母から事前に聞いた情報によると、結城さんのお義父さ んは、現在は結城ホールディングスの会長を務めていて、 何千人ともいわれる従業員の元雇用主という風格が一目で分かるくらい出ている。



「初めまして、鷹場 葵 です」


私は、頭を下げて結城さんのご両親に挨拶をする。



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