ゾンビ学園~ぼくらの小学校にゾンビが攻めてきた~

第四章 計画 /三階廊下

伊達は旧校舎三階の廊下にひとりたたずみ、窓の外を見ていた。
 
この階にやって来るまでの間、伊達はホウキを構え慎重に行動をした。

金太を襲ったあの沢木溶子のような敵が、ひょっとすると校内に潜んでいるかもしれなかった。

だが、拍子抜けするほど何事もなく済んだ。
 
この旧校舎の裏手のスペースは駐車場になっている、武田の4WDが駐車してあるのも見える。

そしてここから南西の方角には雨に濡れる裏門も見えた。
 
伊達は裏門から脱出することを考えていた。裏門は鉄製の柵で厳重に閉じられ、誰にも開けないように鎖で結んである。だが、その先へ出さえすれば、正門から逃げるよりもずっと危険が少なそうだった。
 
あまりに急な階段なので怪我人も多くそのせいで、使われなくなった裏門、しかし、そこにもやはりうろつきまわっているゾンビが何体もいた。学校を取り囲むフェンスの裏、駐車場、ゾンビばかりだ。
 
無理だ。伊達はあっさりその考えを捨てた。もしも伊達がひとりで逃げようと思うならそれは不可能ではないかもしれない。

だが、脱出するときは必ず残った連中全員でだ。伊達はいつの間にか、そう心に固く決意していた。

ともに駆け抜けた時間がそうさせたのか、それはわからなかった。

だが、悪くない。

伊達はそう感じながら仲間たちの待つ階下へと下りていった。

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