ゾンビ学園~ぼくらの小学校にゾンビが攻めてきた~


何十ものゾンビが、道路に踏みとどまって待ち受ける武田を目指し迫って来ていた。
 
駆け上がって来るゾンビを見つめながら、武田が考えていたことは、眼下に見える町に住む妻や娘のことではなく、あの爆発のことだった。

ボンッという破裂するようなくぐもった音、そしてそのあとに立ち昇った黒煙、気にかかって仕方なかった。

……まさか、……まさか

遠足バスがこのイカレタ連中に襲撃されて、爆発したんじゃないないだろうな。

それは考えることも恐ろしいことだった。武田はその想像を慌てて打ち消そうと、考え直した。

バスが出発したのはもう大分前のことだ。だから遠足バスのはずがない。

しかしいくら考えても、恐ろしい想像は消えてくれなかった。

武田は重く憂鬱な気分のまま、目の前のゾンビに対してゆっくりと戦いの構えをとった。

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