ゾンビ学園~ぼくらの小学校にゾンビが攻めてきた~

第二章 急変 /闘争心

武田はいつの間にか学校を支えるコンクリの壁を背にして十体ほどのゾンビにぐるりと囲まれてしまっていた。

金太を逃がした後、坂を駆け上がってくるゾンビに対して、武田はまず先頭のゾンビに思い切り正面蹴りを放った。

そこまではよかった。カウンターに蹴られたゾンビは数体を巻き添えに坂を転がり落ちていったからだ。

だが、後続のゾンビはそれに全くひるむこともなく、やたらめったら次々に掴みかかってきた。

学生時代には7,8人を相手にひとりで戦ったこともある武田だったが、その経験がこの連中相手には全く通用しなかった。

通常なら最初に向かってきた相手を派手に叩きのめせば、残りの連中は逃げ出すか、さもなければひるむ、

だが、この生気のない目をした連中はひるむどころか、むしろ勢力を増した様子で襲いかかってきた。
 
なんとか掴まれないように攻撃をかわすのが精一杯だった。何しろ一度でも捕まえられれば、一気に他の者も押し寄せ、(何をされるのかわからないが、どうせ最悪なことだろう)完全にアウトなのだから。
 
しかし、そう逃げ回ってばかりでもいられそうになかった。思い通りにはいかずに多くの連中が金太を追って坂を上がっていってしまったからだ。

はやくこの包囲を破って学校まで上らなければ校庭にいる生徒たちも危ない。

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