ゾンビ学園~ぼくらの小学校にゾンビが攻めてきた~

第二章 急変 /慶太の提案

「何かあったのかしら」

柏木美雪は必死に何かを叫びながら駆け上ってくる二人の姿に、いいしれない不安を感じていた。

最初は正体不明の爆発音、不気味なうめき声(その声はだんだんと大きくなって、今ではもう、すぐそばから聞こえるようだ)、そして金太を追って行ったはずの武田先生の姿はどこにも見えなかった。うさ子はそのことに気がついたのか、さっきから爪をいじってみたり髪をさわったりと、落ち着かない。

一方、金太の弟、嵐山慶太は美雪のそばに立ち、落ち着いた動作でメガネのレンズを専用の布で拭いている。しかしその瞳には何かを一心に考えているような思い詰めた気配が感じられた。

近づいてくる不気味なうめき声は死角となっているカーブの先から聞こえつづけていた。

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