ゾンビ学園~ぼくらの小学校にゾンビが攻めてきた~

第四章 計画 /旧校舎

旧校舎は築30年と言うだけあってそれなりの風格をたたえていた。

構造自体は新校舎とほとんど変わりないのだが、とにかく古かった。外壁の所々には茶色いシミのようなものが見え、ひびが全体に蜘蛛の巣のように出来ている。

茶色のシミのようなものは、よく見ると接着剤であることがわかる。接着剤のパテで、壁がはがれ落ちてしまわないように埋めてあるのだった。
 
用務員の松林さんがしょっちゅう脚立で、その壁を補強しているのを、生徒はよく見かけた。

それほど古めかしい校舎なので、生徒たちは気味悪がって七不思議などの怪談話はこの校舎にほとんど集中していた。

「旧校舎の入り口、開いてるの?」

美雪が慶太の速度に合わせて走りながら言った。彼らがいるのはちょうど中庭の飼育小屋の側だった。

幸いなことにゾンビの姿はほとんど見あたらなかった。

新校舎から出てきたときに追いかけてきた数体のゾンビたちも引き離したようで、その姿ははるか後方だ。

「ぼくが出たときは開いてましたけど」

慶太の教室は旧校舎にある。金太とともに旧校舎を出たときは確かに玄関口は開いていた。

「とにかく行こうよ」

うさ子はせかすように言った。地面が雨で濡れているので、彼らの靴はもうドロだらけになっていた。伊達はただ黙々と走り続けている。

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