bittersweet【完】

第二部 /━blubber━




「、ね…、っん、」



熱く混ざる熱と吐息に翻弄されながら、今更気になることを思い出した私はぼんやりと中野さんに制止の意を伝える。


荒く鋭い瞳で私を見下ろし、何だと言わんばかりに眉を寄せたので私も眉をよせる。




「つけて、ない、ですよね……。」



はあ、と息を吐き出しながら言えば中野さんはいつもの無表情のまま見つめ返す。

まるで情事中だとはこの格好を見なければ分からないほど、冷めた表情の二人だと思う。



と。
また突如にして律動が始まるものだから驚いた。



「ま、っ、……、」

『ウルサイ。』



シー、と。静かにしろと、ニヤリ口元にゆるく弧を描く中野さんは言った。


その顔に、きゅ、と体の奥が痺れてしまう。ふいと顔を逸らせば何もかも見透かしたような笑いがもれた。



そうやって、ふとした刹那に見せる大人は暗に私との間に線を置いているつもりなのか。



考える間もなくじわり、じわり、中野さんが私をオカす。



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