bittersweet【完】

番外編 /━見透かす男の話━



「(ふーん…。)」



面白そうだな、なんて。直感的と言えば酷く陳腐で曖昧なように聞こえるかもしれないが。

ふと、見えた顔にそう感じたことは隠せない事実だ。




「…、」


三戸部さんの後ろからその背を追えば、お世辞抜きに綺麗な女の子が立っていた。肩に触れない髪が華奢な体を際立たせるから少し怖くなる。



目が、虚ろ。三戸部さんの彼女、ではなさそうだ。しまりのない顔面をさらし、彼女に語りかける三戸部さんを見つめながらぞっとした。



「(これは、)」



苛めてみる価値、ありそうだな。


俺は上がる口角を隠すようにまた笑みを上乗せし、三戸部さんの後ろから顔を出した。



「三戸部さんにもそういう方がいたんですね。」



0
  • しおりをはさむ
  • 5524
  • 34018
/ 486ページ
このページを編集する