崩れかけのプロポーズ【完】

18つめ /キスをしようか




僕は、大変困っていた。だがしかし、困っていたからと言ってよりによって相談相手をあいつにしたことは間違いだったんじゃないかと今でもたまに後悔する。



結果論で言えば、後悔する必要もないのだけれど。



やはり、その、言葉にしたくないが。焦りすぎたと思う。




――――――――――…



『…("お仕事お疲れ様"、か。)』



昼休み。医者の不養生なんてよく言ったものだ。意味合いというか、もはや文字通りだと言える。僕は徹夜二日目で、やっと11時間ぶりに食事らしい食事にありついていた。



とは言え、病院内の売店で買ったおにぎり。どうもツナマヨおにぎりという文字を見るといつも不可思議でならない。



『(…菜々はどうしてるだろう。)』




数時間前にきていたメールに、「ご飯はちゃんと食べた?」と書く。




『…僕が言えることじゃないよな。』



独身の独り言は、寂しい。




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