崩れかけのプロポーズ【完】

6つめ /理由なんていりません




「わー…、空、青いー。」


ベランダで洗濯物を干していたら、予想以上の青空に感嘆の声をあげた。


綺麗!うわ、凄い。これは水樹くんに(意味はないけど)報告してみる価値はありそう。



「水樹くん。」


リビングに顔を覗かせ、水樹くんを呼ぶ。今日は私の部屋じゃなくて水樹くんの部屋だ。

だから私の部屋より明らかに大きなリビングの明らかに大きなソファーで本を読む水樹くんがいる。


ゆっくり、顔を上げた。



『なに。』

「空が凄い青いよ。」

『ああ…。』



水樹くんは少し私を見たあとに。



『青色の光は振動数の大きい光…わかりやすく言うとエネルギーが大きい光で…。だから、太陽から来た青色が空気の中で跳ね返って、』

「いやいやいや、そんな説明が欲しかったんじゃないよ。」



これだよ!


水樹くんは何かと私が馬鹿だと言うことを頭の隅から引っ張りだしてきて丁寧かつ、優しく教えてくれる。


有り難迷惑。むしろ心が再起不能になる日は遠くない。



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