私とあなたの、秘め事。

episode 1








「すごい綺麗ですね、おねーさん」



NIGHTOPIAナイトピア

夜の楽園という意味が込められたこのBARは、今日もいつものように静かで重厚だった。



「いつもおねーさんのこと見かけてて。前から綺麗だなって、思ってて」


BARのたたずまいは居酒屋と違い、だれにでも簡単に開けられるような雰囲気ではない。

外から店の中を覗いたって、わざわざ客を怯ませるかのごとく、なに一つ見えない。



「よかったら僕と、付き合ってくださいっ」


カウンターのスツールに腰掛けて、店内を見回す。

…私はここ、嫌いじゃない。


さっきから隣で騒ぐこの男さえいなければ、ここはもっとパーフェクトだ。




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