絶対にこの人だけは好きになってはいけない--。そう思いながらも、どうすることもできずに惹かれ合ってしまったら。……神様、この恋は罪になるのでしょうか。


 

「ちづのこと、姉弟だと

思ったことなんて一度もないよ」


そう言う君は、あたしの弟--…。





母親の再婚で姉弟になったのは

1日違いの誕生日の

それはそれは綺麗な男の子でした。


佐山千鶴、高校2年、16歳

×

佐山遥、高校2年、16歳



「ちづさ、たまに俺のこと

いやらしい目で見てるでしょ」


10年という月日は、否応なしに

あたしたちを大人にする。


甘くて切ない、禁断の恋。



「遥、あたしもう……」


「分かってる。何も言わずに抱かれてくれ」



あたしたちは、

けして想い合ってはいけない家族。


神様、この恋は罪ですか--…。