『青春の記憶/心の中の大切な日記』【完】

黙って外を眺めるおばさん。


『おばさん、演奏どうやった。。』


恐る恐る声を掛けるゆり。


『あぁ、よかったよ。。。よかったよ・・・』


落ち着いて静かに答えるおばさん。


『おばさん、また来るでなッ。。元気でッ!!』
俺は元気よく声を掛けた。

『まぁ、いつでも来てよ。。』

おばさんはそう言いながら
先ほど渡したアメをポケットから出した。

『これなッ、スーパーでさっき買ったから
 あんたたちで食べて。。』

ゆりは優しく微笑んで受け取った。

『おばさん、ありがとう。。』

窓の外を黙って眺めるおばさんを
見つめながら二人は部屋を出た。


ゆりは何か考えている様子で
ずっと無言だった。



歩きながらしばらく沈黙が続いた。



老人ホームの門を出ようとした時・・
『健ちゃん、ちょっと来てッ!!』

そう言いながら
ゆりは走って老人ホームに戻った。


その時、ゆりにとって
大きな決心が芽生えていた。

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