秘書のオシゴト① 【完】




新人歓迎会も無事に終わって、夏本番を迎えようとしている7月が始まったある日。

私はパソコンに向かいながら耳を澄ましていた。



「久しぶり~っ。」

「留々花・・・。」

「やっと日本に帰ってきたわっ。」


「いつ帰ってきたんだ?」


「先週よ。」


「そうか。」


「ねぇ、せっかく日本に帰ってきたんだから、ご飯連れてってよ。」


「・・・ああ。」




森さん、と呼ばれて振り返れば。


今月の金曜日で空いているところある?だなんて言う部長と目が合った。



「第3週でしたら。」



ついそっけない返事になってしまうのは、自分の力量が足りないせいだと分かってはいる。


「留々花、その日でよければその日にしよう。」


留々花さんは私を見てにっこりと、そうするわ、と言った。

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