幸せのカタチ

episode1. /踏み込めない





だからこの先輩の素敵な光景を見られるのもあと数分かぁと寂しい気持ちのまま春の暖かい風を身に染ませながら、笑顔の先輩の眺める。



「杏ちゃん」



体育館の横にある窓の石段は私の特等席。



夏は日陰になるし、冬は寒いので見たり見なかったり。



だけど春と秋は暖かい風がきて気持ちがいい。



「こんにちは」



石段の横にはバスケ部の救急箱やボールをいれるかごや、部員のタオルやドリンクが置いてある。



つまりはマネージャーの人とよく関わり合うということ。



おかげですっかり仲良くなった。



「今日は気持ちがいいね」



今話しかけにきてくれた3年生の、バスケのジャージを着てしゃがみこんでくれたさつき先輩もその一人。




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