王子様から、花束を〔完〕






「彼氏が出来た?!」


「ちょ…っ、麻里!静かにして」






翌日。

大学内の食堂で麻里の甲高い声が響く。


その声で一気に視線はこちらに集中する。






「誰?この大学?何歳?何してる人?」






麻里に言おうと思った理由は、
高橋くんのことを清算しようと思ったから。


もし麻里に言えば麻里との友情も戻る。

高橋くんにも伝わり、
高橋くんにもしっかりお断りができる。





「…役所で働いてる人。歳は25歳で、名前は橘朝陽さん」


「社会人?しかも公務員?超安定じゃん」





ニタニタと、
嬉しそうに笑う麻里との溝も浅くなってくる。


彼氏が出来たからってこんなにあっさり溝が埋まるなんて…私と麻里は一体どんな関係なんだろう。





「今度紹介してよ」





面食いな麻里なら超・ドストライクそうな橘さん。





「うん」





だけど橘さんは私だけ見てくれている。

その安心感があるから
大きく麻里に頷くことができる。





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