花笑み

episode1.







「…行ってきます」





約2週間の春休みを終えて始業式。春の風は天気予報通りに温かくて気持ちが良い。


今日から2年生になるけれど、まだ制服のスカートは膝丈だし、可愛いと定評のあるリボンはずらせておらず。





「…、」




駅まで歩く1学年上の先輩の短いスカートが見える太い足を見てやっぱり、しなくてよかったと思い。





『まもなく1番線に電車がまいります―――』






田舎からこの街に引っ越してきて1年。この4分に1本くるせわしない電車にも慣れてきて。





「…、」





サラリーマンや学生の波にも大分慣れて、どの車両に毎日乗るのかも決まってきて。





「…、はよ」

「おはよ」





高校に入って友達も出来た。小学校以来の友達。肩ラインの艶のあるボブヘアと、可愛らしい150センチくらいの小さい身長と、きつめの顔が際立つナチュラルメイク。


満員電車の中でも、しっかり地に足をつけて壁にもたれて携帯を構っている梨花ちゃん。






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