夕焼けノスタルジー【完】

2章 /たぶんこれからも聞けないまま




あの日を境に私の感情は壊れてしまった。



父さんと一緒にパーティーに着いて行く事の意味が分からなくなり、これからの人生を真っ直ぐ歩いて行けるのか不安になった。



やって一人やなかった。



ここに居る事に不安や絶望を感じているのは、私だけやなかったから。あんな風に飛び立つためには、きっと勇気が必要で、痛い事を怖がって大人しく鎖に繋がれているだけでは駄目なんやと理解した。



「あの時のあいつ、汐と同い年の子やねんて」



要は私とは違って、彼の事はあの衝撃的な出会いから嫌悪するような事を言う。



信じられない、あんな恥晒し、これからどうやって生きていくのか、親の庇護の元でしか生きられないって思い知れば良いと。聞いた事もないような辛辣な言葉を永遠と呟いていた。



そんな要の隣に居る事も嫌やった。



要の嫌うその子と私は同じやから。同じ気持ちで生きていて、私はただ上手にずっと隠していただけ。



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