夕焼けノスタルジー【完】

2章 /やっぱり苦しくて落ち着かない気持ちになった




あの日鎖は全て断ち切ったはずで、ならどうして要が私の元へと訪れたのか。



理由はとても簡単で、きっと帰ってくる事を疑っていなかった父さんや母さんがついに行動を起こしたに違いなかった。



私を連れ戻すために要に向かわせた。お前のせいで、要はたった一人でずっと待っているのだと、そう言われている気がしてならなかった。



もういい加減我儘はやめろと。



どこに居たって必ず探し出すと言うみたいに。



「汐ちゃん」


「……」


「……しーおーちゃーん」


「はいっ!」



後方から呼ばれた声にハっとして振り返る。いつの間にか後部座席には優さんの姿があって、サーっと血の気が引いていく。



え、え、……あかん……ぼーっとしてて優さんが乗り込んで来た事すら分からなかった……挨拶…っ!


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