夕焼けノスタルジー【完】

2章 /―――――後悔は、しません。




二階建てになっている飲み屋の上を丸々全て貸し切って開かれた飲み会は、見知ったモデルさん達が数人とそれからカメラマンの楓さんやヘアメイクの伊月さん、スタイリストの浅野さんにアシスタントさんも加えて撮影メンバーの顔触れが一堂に会してる。



それこそ読者やファンは大喜びするような有名なモデルさんらも多く居る。



そんな中に私が参加するのは気が引けるからと断ったのだけれど、楓さんに「楽な飲み会だから適当に参加すれば良いよ」と言われてしまい、肩身が狭い思いでテーブルの一番隅でちびちびとカシスオレンジを口にしていた。



楽と言っていただけあって、それぞれ気が合うモデル同士、アシスタント同士で談笑している姿が目立つ。



撮影とはまた違う雰囲気を味わいながらも、目の前のポテトフライにそっとお箸を向けようとした最中だった。



「よっこいしょ」



空気と同化するようにしていた私の隣に、その時ドンと腰を下ろす人が居た。



隣を見ると優さんと撮影日が良く重なるモデルの柚子さんの姿がそこにはあって、その隣には無理矢理連れて来られたらしい優さんの姿もある。



さっきまで女性モデルの方に囲まれていたはずなのに、どうやってあの場から連れ出してきたんやろ。



柚子さんの手はがっちりと優さんの腕を捕まえてる。


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