夕焼けノスタルジー【完】




【オレンジやなくても優さんは優さんです。部屋は散らかったままで駄目な人やし、料理もろくに出来ないし、危機感無いし、自分にはほんまに厳しくて、仕事は一生懸命で、どんな色に染めててもそれは何も変わらないです】



その言葉を聞いた時、ドキリとした。言い様の無い気持ちを味わって、同時に少しだけ安堵もした。



かと思えば、【好きな気持ちを変えられないのは、私も良く分かります。愛理さんが幸せで嬉しいって思うのと同じくらい、どうして自分やないのかって考えてしまう事も……分かるから】そんな言葉も告げたりする。



汐ちゃんという存在が俺の中で大きくなってきていただけに、衝撃的な言葉やった。



ようは汐ちゃんも、誰か届かない相手がおって、俺も同じなんやから傷の舐めあいをしましょうよって事やろ。欲求を満たす相手になって、後腐れ無い関係で居ましょうよ。お互い、目の前に都合の良い相手が居るんやから。



もっと若い頃の俺やったら、それでもええやと思ったかも。やけれど今は、汐ちゃんを酷く詰る程、汐ちゃんを乱暴に組み敷く程、嫌な気持ちを味わってる。



俺は“まだ”引きずってるんかな。“まだ”自分の中で気持ちの整理が出来てないんかな。



自分でも自覚してなかっただけに尚更それも堪えてる。


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