夕焼けノスタルジー【完】

3章 /時間も鼓動も、ゆっくりと




煌々と光の灯るスーパーの中を見つめながら、今のは聞き間違いだろうかと冷静に考えていた。



バックミラー越しに向けられる視線はとても鋭い。それこそ、私がそんな風に思っている事全て見透かしているように。



「あの……今のは聞き間違いでしょうか」



一人考えあぐねてみた結果、やっぱりどうしても分からなくて肩越しに後部座席へと振り返った。



そこには両腕を組んで面白くなさそうに顔を顰めている優さんが居て。



仕事終わり、何か作りましょうかと勇気を出して声をかけてみたら曖昧な返事が返ってきた。どうしようかと迷いながらも、とりあえず目的のスーパーの駐車場へと辿り着くと、後方から遅れて帰ってきた言葉は『料理、教えて欲しいんやけど』という一言やった。



それが振り返った先に居る、優さんの表情を見ていて聞き間違いやなかった事が窺えた。



――――え、ほんまに?明日地球に隕石落ちるかも。


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