夕焼けノスタルジー【完】

3章 /そればかりひたすら考えた





――――――良く出来ました、偉いですね。



その言葉を聞くとくすぐったい気持ちになる。



幼少期の頃から、あまり言われなかった言葉やから尚更に。



失敗しても、しようと思う気持ちが偉いのやと汐ちゃんはそう言って俺を抱きしめた。



手の平が背中を覆うと、何にも誇れる事なんて出来てないはずやのに達成感を味わえた。



見下ろす程身長は低いはずやのに、その腕に抱きしめられると守られているような気持ちになってしまう。



何やろこれ、良く分からない気持ち。



やけど全然嫌やない。



一つ一つ出来るようになる事に思い知る。俺はそういう所でも、駄々をこねてただけなんやって。誰かがやってくれる事に甘えてたのもあるけれど、やらない事で誰かが来てくれるのを待っていた。



あの頃みたいに変わらずに、また皆で集まれる場所を作りたかったのかもしれん。


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