夕焼けノスタルジー【完】

3章 /もう同じ事を繰り返さないと誓うから




【おかけになった電話は電波の届かないところにいるか、電源が入っていないためかかりません】



その女性の声ももう聞き慣れた。八つ当たりやけど、何度かけても同じ声で遮られると「聞きたいのはその声やないんやけど……」と、ジトリとスマホ画面を睨みつけてしまう。



年末休みに入った次の日に、汐ちゃんに改めてもう一度電話をかけた。



どうしても謝りたくて、どうしても声が聞きたくて。



今までどれだけ酷く八つ当たりしても、涙一つ見せなかった汐ちゃんが、あの時決壊したように泣いた姿がずっと脳裏に焼き付いて離れない。



それだけ酷い事をしていたのを改めて痛感して、それだけ追い詰めていた事を思い知った。



簡単に誘った自分の言葉にすら嫌気が差す程に。



「行きたい」と言えないくらいに、苦しい思いをさせてたんやな。



「良いの?」と笑えないくらいに、悩ませてたんやな。



どうしたら償えるのかと考えて、今までの酷い八つ当たりを無かった事になんて出来ない事を思い知った。分かっていたはずやのに、過去のどうしようも無かった行いを何度もずっと繰り返してる。



―――――いい加減にしろや、甘ったれ。


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