夕焼けノスタルジー【完】

3章 /大好きな気持ちを伝えあうみたいに




詳しい事は何も言わず、自分だけでこの先の未来を決めて家を出た時、母さんも父さんも私が帰って来る事を疑っていなかった。やから別れはどこか寂しそうではあったけれど、泣いたりする程では無かった。



互いに手を振り合って、「元気で」「連絡するんやで」と告げられる言葉に何度も頷きながらも、もう二度と会わない事を決めていた。



今日のさよならは一年に一回、会う約束事したはずやのに、それでもとても胸が痛い。



母さんの涙を堪える顔を見ていると、父さんの悲しそうな顔を見ていると、何度も何度も振り返っては足を止めてしまう。



私達の間に出来た亀裂は、長い時間をかけて大きく開いていく一方やった。やからその分、時間をかけて修復していかなければならない。



父さんは好きにしたらええとは言ったけれど、きっと本心で全てを認めたわけでは無いはずで。母さんやってその気持ちは同じはず。



やからここに戻って来る。その時また、向こうで何をしてたのか全部話したい。



少しずつでもええから分かってもらいたい。



優さんが家族との絆を修復出来たように、私もそう出来たらええと思うから。


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