怪異と私の恋物語【完】

第一章 主と僕 /強行

「では、皆さん今日から急遽担任になりました山上 魁(ヤマガミ カイ)と言います。
中途半端な時期に担任交代となりましたが、これから仲良くやっていきましょうね」


そう言って彼は
教卓にあるクラス名簿に手を添えながら
クラス全員に悩殺スマイルを送った。



…何故こうなった?



うん、そうですね。
元凶は全て私ですよね、分かってます。
アノ私に仕える【僕】さんの力技です。


魁は、今日から私の高校の教師
それも、私のクラス2-Cの担任になった。



それも突然に。



ちなみに現在は秋の10月。
無論、担任は魁の前に居た。
典型的な温厚な中年男の教師で、
音程が一定だったので、
彼が喋るたびに眠りそうになったのを
今でも鮮明に覚えている。



その温厚な教師が突然転勤になったのだ。



まず、第一にこの時期にはまずありえない。
1学期が終わって2学期からとかならまだしも、
2学期半ばに急遽、教師が変わるなんてありえない。



絶対にあってはならないことだ。



私が通っている私立高校なら尚更だ。
奇跡的に一昨年受かって入った高校。
それも、結構ハイレベルな教育で有名だ。
私はそんな高校にたまたま受かってしまった所為で、
毎日ヒーヒー言いながら、
とにかく日々こなされる授業に
ついていくのに必死…。


さて、怪異である魁が
何故、よりによって私の高校の
しかも、私の担任の教師になったか。


それは、彼にとって実に単純な理由で
そんなことの為に
彼が言う【妖力】で校長を
意のままに操り、
挙句の果てに前担任を
何処か遠い学校に飛ばしてしまった。

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