怪異と私の恋物語【完】

第二章 波乱万丈 /疲労

「おはようございます、菜舂様。
本日も良いお天気でございますよ。
朝ごはんは、何が宜しいですか?
和食・洋食、貴女が望むものを私がお作り致します」


乙女の部屋に何故お前が居る。
朝から現実を突きつけられた。
夢だったらよかったのに。
昨日の出来事が全て夢落ちという展開だったら素晴らしい朝だったのに‥ッ


えぇ、所詮人生そんな甘かないですよね。


完璧【僕】モードスイッチが入っちゃってる魁。
隣には、朱利が補佐するような形で立っている。


私は何処のご令嬢だ?


「いや、あの…お母さんは?」

「お母様は、もうお出かけになりましたよ。
私も生憎、教師の身分なので早めに学校に行かなければなりませんが、朱利に護衛させるので大丈夫です。
ねぇ、朱利?」

「えっ、あ、は、はいっ!!」

「菜舂様にかすり傷1つ付けて御覧なさい明日の光は見えないものと思いなさい」


…こぇええええっっ!!
っていうか、朱利震えちゃってるよ!
九尾になってもやっぱり怖いのね、中身は相変わらず朱利のままなのねっ。
ちょっとお姉さん安心したわ。


って、私の方が遥か年下か。


「ごめん、今何時?」

「午前7時13分24秒でございます」

「…魁、貴方遅刻大丈夫?」

「私は、7時45分までに着けばいいので全く問題はございませんよ。
菜舂様のそのお優しい気遣いには本当に心が洗われます。
あぁ、これが恋の力というモノなのでしょうか…」


ほう…と、溜息をついて
惚ける魁。
完璧自分の世界に旅立っているわね。

一応復唱するけど、私の家から学校まで30分かかるんだけど‥。
でも怪異だから関係ないのか。
前回も、数分で着いたし…。
なんて美味しい設定だよ。


「菜舂様が出る時間帯に私もご一緒させて頂きますよ。
しかしながら、私は少しばかり飛ばしていくので出る時だけですけれど」


文字通り貴方は飛ぶからね、魁。
屋根の上?っていうか空?
ほぼ空中に居たしね、前回も。

それにしても胸騒ぎがする。
何か…凄く大事な事を忘れているような…

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