私の周りは金持ちばかり!?

第一章 出会い /プロローグ

アラーム音が自室に反響して頭を揺さぶる。
まだ、覚醒しきれていない頭で
なんとか騒音の元を止める。

条件反射とでもいうべきか、
毎日繰り返される動作で
身体がそれに慣れてしまっているのか、
脳が正常に起動していないにも関わらず
私は、手だけを動かしてカーテンを開く。

眩い太陽の光が、私の目を突き刺し
思わず顔を歪めるが、
焼かれるようなその光でようやく頭が覚醒する。

睡眠の欲求を抑え込み、
なんとか上半身を置き上がらせ、
欠伸をしながら背を伸ばす。

今度こそカーテンを両手でキッチリと掴み
そして、バッと全開すると
そこに広がるのは、鮮やかな青の世界。



「本日も晴天ですねっ!!
グッモーニング、朝陽!!!
光が目に染みて涙が出そうです!」



ベッドから降りて、クローゼットを見ると
かけてある、アイロンのかかった制服。
高校最後の年を表す、3年生のリボンが目に入る。

今日から、新学期且つ新学年。
新しい生徒が入って来る重要イベント、
入学式があるのです。

私は、帰宅部で何もしていないので、
本来ならば夢の中なのですが、
手伝う筈だった生徒1名が
親の都合によりフランスに転勤することになり
不運な事に教師に手伝う事を任命されてしまったのです。

受験を控えた転校とは時期が悪いと思うでしょうが、
パリの姉妹校に転入するだけみたいです。
我が学園の姉妹校は、55か国ございます。
この規模の学園があと100校はあるなんて、どれだけお金をかけているんでしょう?

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