私の周りは金持ちばかり!?

第二章 必然の歯車 /参加者

「おや、どこの雌猫が図々しくもこの席に座るかと思えば、貴女でしたか。
可愛らしい絆創膏をありがとうございました、山口さん。
自己紹介が遅れて申し訳ございません、神宮寺 輝貴と申します。」

「ハハハハ、お久しぶりでございます少年。
いえ、神宮寺君?なんとお呼びすれば宜しいでしょうか?」


クスリと優雅に笑う少年。
彼は紛れも無く、入学式前にぶつかった後輩君でした。
絆創膏がそれを物語っています。

やっぱりウサギ柄はお気に召さなかったのでしょうか?
いえ、神宮司財閥ですからもっと質のいいものに変えたのでしょう。
申し訳ないですね。
それも、生徒会長…いえ、氷澤君の紹介によれば、かの神宮寺財閥の御曹司だとか…。
医学会を牛耳る神宮寺財閥‥そんな方と会うだなんて誰が予想できたでしょう?

いえ、きっとお祖父様は出来ていたのでしょうね。
でなければ、この洋服やお祖父様の言葉の意味も納得がいきます。


何故、私よりも知っているかは、ツッこんだら負けです。


お祖父様に叩き込まれた知識によれば、医学の知識に特化した家柄。
まさか、あの時出会った少年とこんな形で会うとは、偶然とはいえ恐ろしい。
昨日の敵は今日の友といいますが、
これはその逆ですね。

先日出会ったばかりなのに、今日出会えば敵同士。
なんだか、爽やかに笑ってくださっていますが、どことなくバカにされている気がします。


「どうしたんですか、山口さん?」

「いえ、なんでもありません」

「面白いですね、山口さんは。
出会った時も思いましたけど。
しばらく退屈しなそうで嬉しいですよ。
楽しませてくださいね」

「ど、努力します」

「どうやって挑むのか楽しみにしてます」


間違いない、舐められてますね。
ですが、笑顔の裏できっと腹黒いことを思われているに違いありません。
この人は思っていたより曲者な気がしてなりません。
油断しないようにせねば…。

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