私の周りは金持ちばかり!?

「ご自由に呼んで下さって結構ですよ。
よろしくお願いします、山口さん」

「では、神宮寺君と呼ばせて頂きますね」


『先輩』と呼ばない、という事は踏み込んではいけないのでしょうね。
心の中では『神宮寺少年』と呼ばせて頂きましょう。

というか、スーツ似合い過ぎて怖いですね。
深い黒が、少し癖のあるショートヘアによくお似合いです。
見事に着こなしております。
私のように着られている状態ではないですね。


「あ、入学式ん時の先輩じゃないっすか。
氷澤さんと知り合いだったんっすね」

「いえ、そこまで深い知り合いではないのですよ」

「なら、なんでここにいるんすか?」

「氷澤君から聞いていませんか?」

「どーでもよくて聞いてなかった。
知ってると思いますけど梅崎 鷹我っす。
ご自由に呼んでどーぞ、山口さん」

「では、改めましてよろしくお願いします梅崎君」


無数のピアスが眩しいです。
スーツ姿だと不良というより、ヤクザっぽいです。
というか、本物でしたね、失礼しました。
そちら方面には詳しくはないのですが、この場に居るという事はかなりのモノなのでしょう。
怖くて聞けません。
チキンな私をお許し下さい。

なんだか私が新たに会った人ばかりがいるのですが。
少々恐ろしいと感じるくらいです。
このまま知り合いに会い続けたら心が折れるかもしれません。
まぁ、知り合いというほど親しくはありませんが…。

梅崎少年は、ヤクザ関係という風に睨んでおりますが、偏見はいけませんよね。
多分、おそらく、きっと大丈夫です。
とはいえ、敵方なのでなんとも言えませんが。

どうやって知って間もない人の過去を知ればいいのでしょうか。
氷澤君のような考えに至るような過去。
彼のように暗い過去を持っているのでしょうか?

私が垣間見たのは極一部。
きっともっと壮絶なものに違いありません。
高校最後の年だというのに、大変な事になってまいりました。

過去を知るとはいえ、きっと期間があるはず。
一体どんな条件を出してくるのかドキドキです。
そもそもどんな人物なのかすら分かりません。
仲良くなれるかどうかも分かりませんし。
本当にこちらに不利な状況ばかりです。

私に話してはいけないと知っていたら、きっと何も話しません。
信頼どころか、敵意むき出しにされてしまったら終わりです。

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