私の周りは金持ちばかり!?

第三章 花言葉の真実 /潜む狂気

キーンコーンカーンコーン


就業のベルが鳴り響く。
生徒は、筆記用具や教科書を手早く鞄に纏め、友人と話しながら帰宅の準備を始める。
椅子から立ち上がり、荷物を全て持って話しかける。


「さて、雪菜まいりましょう」

「・・・え?」


首をかしげる雪菜。
問答無用で手を取り、雪菜が鞄を持ったのを確認してズンズン歩く。
雪菜は慌てた様子で椅子から立ち上がり、数秒バランスを崩した。
しかし、足の長い彼女は、足早に歩く私の速度に対応する。
足のコンパスの長さが違うのが泣けてきます。


「ふ、風夜さん?
どうしたんですの?
そんなに慌ててどちらへ?」

「あ、雪菜、今日は歩いて出かけるので運転手さんに連絡しておいてください。
雪菜は、門限ありましたっけ?」

「え?え?」


頭に無数の疑問符を浮かべる雪菜。
そんな彼女に構わず、靴を履きかえる。
彼女も後に続き、私の言葉通りに携帯電話を取り出す。


「門限なんてありませんし、運転手に関しては融通は利きますが…
本当に風夜さんどうしたんですか?」

「とりあえず、私に着いてきてください。
今日はとことん私に着きあってもらいますからね?」


数秒固まったが、思い当たる節があるらしく目を見張る。
そして、目を輝かせてきた。


「ふ、風夜さん、もしかして!!」

「はいはい、とりあえず私のエスコートについてきてくださいね?
制服で大丈夫ですから、買い物必要ありません。
私のおごりなので、あまり高いものは提供できません。
期待しないでくださいね」


雪菜の手を握り、歩く。
されるがままになっていた雪菜は、握り返すと嬉しそうに笑い


「はいっ!」


元気よく返事をした。
昨日は色々ありましたが、楽しむ事にします。
お母さんが言っていたことは、今一つわかりませんが。
そのうち分かる時が来るでしょう。

そして、お嬢様である雪菜の初めて旅行が始まりました。
さっそく通行手段を使おうとするあたりでトラブル。
雪菜は、わくわくした様子で駅の改札を見ている。
もしかしなくても、それです。

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