Street black cat Ⅲ【完】

第10章:野良黒猫、飛ぶ /あなたの為に




「てなわけで雅樹以外出て行け」

「ええっ?何でよ!」




私の言葉にすぐさま噛み付いたのは聖二だったけど、睨めばヘラリと笑っていち早く後ずさったのも聖二だけだった。ヘタレが。




だけどやっぱり悠もいい顔はしないわけで、今にも噛み付きそうな形相で雅樹を睨んでいた。




雅樹は悠に怯えながらも戸惑っているらしい。



どうすればいいのか分からずちらりと高杉十悟に救いを求めるように視線を投げ掛けていたけれど、高杉十悟はおっきな欠伸をして気づいてませんよ、と全身で表現していた。




杉田はニコニコ見守るだけ。




さっさと出ろオーラを出していれば、渋々、納得していないが本当に渋々、悠と聖二は出ていき、高杉十悟らも立ち上がる。




「マッキー、恭を泣かしちゃだめだからね。あ、逆に泣かされちゃうかな」

「マッキー、恭にいじめられんなよ。いじめられたらすぐに俺らを呼べよ」

「早く出ろ馬鹿共が」




後からもごちゃごちゃ言っていたけど、全てシャットダウンして雅樹を手招きした。



ぼんやり突っ立っていた雅樹はハッとして、慌てて首をふる。




「俺はここで十分っす!」

「早く」

「だ、大丈夫っすから!」

「早く」

「う・・・あの、」

「――・・・はやく」

「ハイ」




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