Street black cat Ⅲ【完】

第10章:野良黒猫、飛ぶ /醜いのは誰






「・・・」

「・・・」

「・・・恭さん」

「・・・」

「・・・」

「・・・」





気付いたら、じと~っと雅樹が俺を見上げていた。




ウルウルの目でじとっと見られても怖くもなんともないのを、こいつは自覚してないんだろうなってぼんやり思う。




だって一生懸命怖い顔を作ろうとしてるのは分かるけど、一生懸命過ぎて微笑ましいのさえ感じるし。



流石柴犬。人の心を掴むのに長けている。




そんな柴犬は私にキャンキャン吠えた。




「恭さん途中から寝てたっすよね!」

「・・・」

「もしかしてまだ寝ぼけるっすか!?」

「起きた」

「やっぱり寝てたじゃないっすか!」

「・・・」





ズバリ言い当てられ、黙り込むしかない。




でもしょうがない。




思った以上に話が長かったのだ。この疲労困憊状態でずっと話を聞いてるのは辛いものがある。




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