この復讐は決して愛と呼ばせない

2話:普通との別れ











「──あれ?環くん、電話に出ない」





オレンジ色に染まった夕日が眩しい、放課後。

仲のいい友達と別れてすぐ、いつもなら必ず3コールのうちに電話を繋ぐはずの環くんが、今日は何故か何度鳴らし続けても一向に出る気配がない。


『絶対に一人で行動はしないこと』と強く言われているから余計に、安易に学校から出ることもできないまま、私は暗くなる空の変わり具合を見ながら校門の前でひたすら環くんを待っていた。








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「──エリカちゃん!」

「え、え?内瀬戸さん!?ど、どうして内瀬戸さんがここに?」



日も落ちた空に恐怖さえ抱き始めていたその時、見慣れた黒塗りの大きな車は私の目の前に停まって、そして中から出てきた人は環くんではなく……内瀬戸さんだったから、私は再び眉間にしわを寄せて彼の元へ駆け寄った。





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