マイナスの矛盾定義Ⅰ

recollection /色仕掛け





「―――着いたな」



アランが大きな建物の前に車を停めた頃には、もうすっかり暗くなっていた。



「行くか」


「…は?」


「あぁ?」


「ちょっと待ってよ、話の途中じゃない」


「その前にビジネスの途中だ」



アランの一言は的確すぎて、黙らざるを得ない。


アランに続き車から出る。夜にこの格好だとやっぱりまだ肌寒い。



車の鍵を閉め、先々歩いていくアランにそのまま早足で付いていく。



「途中なんて煮え切らないわ、いいところなのに。結局ラスティ君の妹については触れてないじゃない」



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